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今回の“お寺の知恵拝借”は、自宅で精進料理のおもてなしをすること。


実際にお寺で精進料理を学んできても、禅の心を含めて、心を込めた精進料理をどう作って、どう喜んでもらうか。


お客様にどう喜んでもらえるか。
それが料理のこころです。


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お客を迎えるときの心得とは?

精進料理を召し上がっていただくのがメインイベントですが、料理に辿りつくまでに心を尽くすこともとても大事なことです。


この出会いは一度だけ、という気持ちで、一回の出会いに全部の気持ちを注いでお迎えをする、これが一番大事なこと。


では、どうお迎えをしたらいいのか。


迎える方が一番気持ちよくなること。
たとえば、玄関に辿りつくまでの「場」を掃き清めてきれいにしておく。
そこに水を打ってあげる。


「あなただけのために、ここを用意しましたよ」という気持ち。
これが大事なのです。

おもてなし術①

掃き掃除をして打ち水をする。
打ち水は場を清めたことのあかし。
すがすがしい印象を高めます。

おもてなし術②

打ち水のタイミングは、来客10分前が目安。
お客の足元が濡れない程度に行います。

おもてなし術③

玄関にお線香をあらかじめたいておく。
季節や相手の好みに合うお香をたくことで気持ちがほぐれます。

おもてなし術④

座敷を演出するのは床の間。
掛け軸は季節や相手に合わせて絵や言葉を選びます。
掛け軸がない場合は花だけでも大丈夫。

おもてなし術⑤

さりげなさを表すときは、あえて素朴な野の花を選ぶのも良い。
「生け花とは命を活けること」
野に咲いている花の命を切らせて頂いて、その命をここに活けて、そこに自分の気持ちをのせさせていただく。

家で咲いた花ですよ、という方がもっと尊い、と建功寺の住職である枡野俊明さんの言葉です。

禅では「不立文字教外別伝(ふりゅうもんじきょうげべつでん)というが、
「大切なことは文字や言葉によらず心心へ伝えること」
一番伝えたいことは文字や言葉にはならない
「気持ちで伝えていく」
日本の文化は「察する」文化である。
おもてなしも口であれこれ説明されたら興ざめするが、こんなさりげない演出ならうれしい。

精進カレーの作り方

材料:コンニャク、人参、じゃがいも、ナスほか、季節の野菜

・こんにゃくは水分をよく抜きたいので、竹串を一束くらいまとめたもので、まんべんなくコンニャクに穴を開けます。
水分が抜けると肉のようなかみごたえになります。

・両面を竹串で突いたら、手で一口サイズにちぎる。

・人参とじゃがいもは一口サイズの乱切りにする。

・コンニャクはツヤが無くなるまで、から煎りして水分を飛ばす(食感がよくなる)

・サラダ油とじゃがいも、人参を加えて炒める。

・全体に油が回ったら水を加えて15~20分ほど煮込む。

・カレールーを作るので、カレー粉と小麦粉はから炒りし、香辛料の香りが立ってきたら、水を少しずつ加えペースト状にのばす。

・ルーを鍋に加えたら、塩、砂糖、好みでしょう油などを加えて調整しても可。

・とろみがつくまで煮込む。

・素揚したナスや季節の野菜をトッピングする。


「之を護惜すること眼睛の如くせよ(これをごしゃくすることがんぜいのごとくせよ)」
食材は自分の目のように大切に扱いなさい。

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精進コロッケの作り方

材料:干しシイタケ、枝豆、ともろこし、じゃがいも

・干ししいたけは水で戻しておく。

・枝豆とトウモロコシは湯がいておく。

・じゃがいもを蒸す(半分に切ると短縮できる)
※このとき、じゃがいもの地下茎がついていたくぼみから包丁を入れるとあとから皮がむきやすくなる。

・じゃがいもは切り目を上にして15分ほど蒸す。

・しいたけはみじん切りにして、戻し汁としょう油、酒、砂糖、塩を加えて煮る。
※汁をたっぷり含んだしいたけはコロッケに混ぜるとジューシーで、お肉がなくても食べごたえが出る。
汁けがなくなるまで煮て、味を含ませる。

・トウモロコシはまるごと茹でて身を外す(手ではずす)
※包丁で切ると皮が破れてしまうため

・皮は地下茎がついていたくぼみからむく。

・じゃがいもは軽くつぶしたら、塩・胡椒で味付けする。
※砂糖をふたつまみ入れると、ほんのり甘みが出てじゃがいものおいしさが引き立つ。

・枝豆、トウモロコシ、しいたけを加えて混ぜる。

・タネは食べやすい大きさに丸めておく。

・衣は卵の代わりに小麦粉と水で溶いたものを使う。
※精進料理では卵は使えないため

・衣は卵を使ったものより破れやすいので、扱いは丁寧にする。

・170℃程度の油で揚げる。

・衣がきつね色になれば完成!

精進料理のおもてなしのコツとは?

「あなただけ」という特別感を相手に与え、
さりげない季節感を演出し、
お客の好みの味付けにする。


「和顔愛語(わげんあいご)」
和やかな笑顔と思いいやりのある言葉で人に接する。


相手に気持ち良いくなってもらうためにはどうしたらいいのかを考えていくことが、おもてなしの基本です。

その時に一番ふさわしい状況で、
その方に一番ふさわしいものを提供できるように心を込めること。


玄関先を掃き清めることも、花を飾ることも、香りを演出することも、すべて相手に喜んでもらうためなんですね。

まとめ

「同時」という禅語があります。

相手の心と自分の心を同じくする。

何をしたら相手が喜ぶかを思いやり、その心を想像していくこと。

料理だけではない、すべてのことに通じる言葉ですね。


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