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地元川崎の介護事業所の勉強会に出席してきました。
今回は「心肺蘇生とAED」の講習会です。


昨年、本所の防災館で一度AEDの使い方を体験したことはあったのですが、前回は人工呼吸を省いて「胸骨圧迫」だけでしたので、今回はより実際のときに近い感じがしました。しかも2時間という時間をかけてシチュエーションを変え、何度も練習できたのは良かったと思います。


心肺蘇生やAEDの使い方などは、専門の講習会以外で個人的に練習することは難しいですものね。講習会に参加する機会があったら、手を挙げてでも自主的に体験した方が得るものが大きいと思います。


今回の参加人数は30人強。
3人もしくは4人一組になり、順番で傷病者(上半身だけの人形)の発見から救急車の到着までの流れを体験しました。


傷病者がどういう人か、またシチュエーションの違いによっても対応の仕方が変わることもありますが、今回は基本的なところを書いてみたいと思います。


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そもそも“AED”ってなに?

最近は公共施設や会社など、“AED”を見かけることが多くなりました。現在、ほとんどの交番には設置されているということも聞きました。もしAEDが必要なのに置いてある場所が思い出せないようなときは、交番に駆け込むのが早いかもしれません。


AEDの使い方の前に、まず“AED”とはどういうものなのかをまとめてみます。


AEDとは“Automated External Defibrillator”の略。
「自動体外式除細動器」のことです。


AEDが必要だと思われる心停止には、電気ショックによって回復できるものとできないものがあります。その判断はAEDがしてくれるので、実際にはAEDの音声による指示のままに対応すればOK。


AEDが適応できる心停止とは、「心室細動」と呼ばれる心臓が細かく震えることによって血液が送り出せなくなる状態のこと。こういう心臓の状態をAEDが自動的に心電図を判読し、電気ショック(除細動)が必要かどうか指示を出してくれます。


電気ショックを与えることで心室細動を止め、通常の心臓の動きに戻すことができます。

心肺蘇生のためのAEDの使い方と流れ

傷病者を発見してからの一連の流れを追ってみます。

①傷病者の発生

倒れている人を発見したら、まず周囲の状況を観察し、事故発生時の状況、二次災害の危険性などに注意し、傷病者の全身状態を観察しながら近づく。

②反応(意識)の確認

救助者は、傷病者の片側、肩のあたりに膝をつき、傷病者の肩を軽くたたきながら、耳元で大きな声をかけ、反応(意識)の確認を行う。
このとき「もしもし大丈夫ですか」と声をかける。

③協力者を求める・119番通報・AEDの手配

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傷病者の反応がないことを確認したら、大きな声で協力者を要請する。「誰か来てください」。そして、「あなたは119番通報をお願い」「あなたはAEDを持ってきてください」と要請。このとき119番要請が先。
協力者がいない場合は、救助者自身が119番通報し、AEDがすぐ近くにあることがわかっていれば取りに行く。

④呼吸の確認

傷病者が心停止を起こしているか判断するために呼吸を確認する。このとき、傷病者の胸部と腹部の動きを注意深く観察。普段通りの呼吸がないか、または判断に自信がないときは「心停止」と判断。心停止の判断に10秒以上はかけないこと。

⑤胸骨圧迫

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・傷病者を固い床面の上に仰向けに寝かせる。

・救助者は傷病者の片側、胸のあたりに膝をつく。

・傷病者の胸骨の下半分に片方の手の手掌基部(手のひらの下半分、手首に近い部分)を置く。

・その上にもう一方の手を重ね、上に重ねた手の指で下の手の指を引き上げる。

・両肘を伸ばし、脊柱に向かって垂直に体重をかける。

・垂直に約5㎝胸骨を強く押し下げる。

・押し下げたら速やかに力をゆるめ、手を胸骨から離さずに元の胸の高さに戻す。

・胸骨圧迫は1分間当たり100~120回テンポで30回行う。

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⑥気道確保

反応のない傷病者は、下の根元が下がり、空気の通り道である気道を閉塞することがあるため、そのままの体位で、まず頭を後ろに傾け、下あごを引き上げる(頭部後屈あご先挙上法)。

⑦人工呼吸

・人工呼吸は、約1秒かけての吹込みを連続して2回行う。
・救助者は傷病者の額を押さえていた手をずらし、指で傷病者の鼻をつまみ、自分の口を大きく開けて傷病者の口を覆い、1秒かけて胸が上がるのがわかる程度に息を吹き込む。

・1回目の吹込みを行ったら、傷病者の息を自然に出させるためにいったん口を離し、鼻をつまんだ指も離す。再度鼻をつまみ、口を覆って2回目の吹込みを行う。

・人工呼吸を行っても抵抗が大きかったり空気が入らない場合であっても、人工呼吸は2回までとし、次の胸骨圧迫の開始までの中断時間が10秒以上にならないようにする。

⑧胸骨圧迫と人工呼吸

・胸骨圧迫の姿勢に戻り、30回の胸骨圧迫と2回の人工呼吸のサイクルを繰り返す。

AEDを使い方と注意点

用意できたAEDは、通常傷病者の頭の近くに置きます。機種によってケースから取り出すかフタを開けます。

①電源を入れる

・AED本体のフタを開けて電源スイッチを押す。
(機種によってはAEDのフタを開けると自動的に電源の入るものもある)

・音声メッセージと本体の点滅するランプに従って操作する。

②電極パッドを貼り付ける

・協力者が行っている心肺蘇生を中断させることなく、傷病者の前胸部の衣服を取り除く。

・傷病者の胸部の肌を露出させ、状態を確認してから電極パッドを袋から取り出す(パッドは1枚ずつ取り出して貼る)。

・貼り付け位置はパッドの表面や袋に書かれている図のように貼る。

・右前胸部と左側胸部にパッドを貼り付け、コネクターをAED本体の差込口に入れる。

④心電図の解析

電極パッドをつけると、傷病者から離れるようにとの音声メッセージが流れ、自働的に傷病者の心電図解析が始まるので、周囲の人は傷病者から離れる。

⑤除細動の指示が出る

心電図の自動解析の結果、電気ショック(除細動)の必要が確認されたら、音声メッセージ、電気ショックボタンの点滅や充電完了の連続音などで電気ショックを実施するように指示があるので、「みんな離れてください」と大声で叫び、周囲を見回して誰も傷病者に触れていないことを確認してからボタンを押す。

⑥電気ショック後の対応

・電気ショック後はただちに胸骨圧迫から心肺蘇生を再開する。
・電気ショックから2分おきに音声メッセージで心電図の解析を行うことを伝えるので、そのときは心肺蘇生を中断して傷病者から離れる。
・心電図の解析の結果、電気ショックは不要との指示が出たら、胸骨圧迫から心肺蘇生を再開する。

電気ショックは不要と解析された場合も、呼吸が回復した場合も、救急隊や医師などに傷病者を引き継ぐまでは電極パッドは貼り付けたままにしておくこと。AED本体の電源を切らないこと。

まとめ

よくテレビドラマや映画などで心肺蘇生をしているシーンを見かけることがありますが、実際に人形を相手に胸骨圧迫と人工呼吸をしてみると2.3分で誰かに交代してほしくなります。


ひじを曲げずに胸骨を圧迫するとき、かなりの体力と集中力を要します。今回2時間の講習会で何度か同じ手順を繰り返しましたが(シチュエーションは少しずつ違います。胸毛のある人、ペースメーカーを入れている人、体が濡れている人など)、参加者にはかなり疲労の色が見えました。まぁ、仕事帰りで普通に疲れていたということもありますが。。


AEDを含めた心肺蘇生のやり方は一度と言わず、機会があれば何度か経験しておくことをおススメします。

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