体内時計は1日が24時間ではなく、24.5時間だということを知っていますか?
このズレを放っておくと生活習慣病のリスクが高まるということなんです。


“体内時計”というものがあることを言葉では知っていましたが、具体的にそれを健康に結びつけて考えたことはありませんでした。でも、体内時計というものを知って、それを意識するだけでも生活習慣病のリスクを減らして、健康的な生活を送ることができるということを知りました。


では、生活の中で、どんなことに気を付けていったらいいでしょうか。
今回は、体内時計のズレを調整する方法を「頭」と「身体」を通してお伝えします。


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“光”が体内時計のズレを調整する!?

体内時計が狂うと“メラトニン”が減少します。
メラトニンは睡眠を司るホルモンで、ガンの抑制や抗酸化作用にも影響します。
そして生活習慣病にも。


体内時計のズレを調整する方法の1つに「光」があります。
太陽の光などに代表される光の刺激は、脳の視交叉上核という部分を経由して、体内時計のズレを調整します。


体内時計は毎朝光を浴びることでリセットされ、一定のリズムを刻みます。
体内時計と外部環境の時間にあるズレには光がとても重要だと考えられていて、朝の光によって体内時計をリセットしズレを修正します。なので、暗い部屋で過ごしているとリセットできないんですね。

朝食が要!時間栄養学の考え方とは?

外部の時間と体内時間をどうやって調整するのでしょうか。
光を感知することのほかにもう1つ大切なものとして、「食事の刺激」があります。


食事の内容やタイミングをうまくとることによって、体内時計が調整できて健康になります。
食事による刺激は、胃や肝臓、すい臓などの各器官に直接働きかけ、体内時計のズレを調整してくれます。


食事による刺激は、光の刺激のように“脳”を経由せずに体内時計を調整できることから重要だといいます。




時間栄養学を研究されている早稲田大学先端生命医科学センターの柴田教授は、食事の刺激で一番重要な食事が「朝食」であると言います。


マウスの実験によると、朝しっかり食べたマウスは理想の体内時計に近づくのに対して、夜の食事が多いと体内時計が乱れる傾向にあると言います。


朝食は絶食(食べない時間)を長くとった後の食事なので、朝食を食べることは重要です。
夜11時の遅い時刻に夕食を摂るよりも、夜8時に夕食を摂る方が絶食時間が長くなるため、体内時計が調整しやすいということなんですね。

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朝食はいつ、どんなものを食べればいいのか?

もし、夜11時に就寝して、朝6時か7時に起きるとします。
そうすると、朝食は7時から8時くらいの間。
起きてから1時間以内に朝食を摂るのが理想的です。


それでは、体内リセットにはどんな朝食がよいのでしょうか?
柴田教授は、三大栄養素も大事だけれど、特に炭水化物とたんぱく質が重要と話していました。


摂取するたんぱく質と炭水化物の割合を変えて体内時計の変化を調べたデータによると、たんぱく質:6%、炭水化物:94%の食事が一番リセットに効果が高いことがわかったとのこと。


炭水化物をしっかり摂るのを前提として、たんぱく質もバランスよく摂取する朝食が理想だということでした。


朝はスムージーやサラダだけという人いますよね。
でも、これからは体内時計リセットのことを考えて、十分な炭水化物とたんぱく質を摂ることを考えてみましょう。


油脂に関しては、魚油が体内時計の調整に効果的だということです。
朝食に魚を食べるのは理にかなっているということなんですね。
特にマグロの脂が一番効率的だということです。


朝昼晩の食事の内容は?

光を感知することを意識したり、朝食を摂ることを見直して生活に取り入れても、ズレを治すのには1~2週間くらいの時間がかかります。
“光”は脳に。
“食事”は身体に作用します。


もし今まで、朝はスムージーしか摂らない人なら、豆乳やヨーグルトにツナサンドなどを加えてみたらいかがでしょうか。


トーストにコーヒーだけという方には、目玉焼きとサラダ菜、コーヒーにはミルクを入れるようにしてみては?


朝からお茶漬けなら、焼き魚に大根おろしやしらすなど。
少しだけ工夫するようにしてみてください。


時間栄養学では、同じ食材でも朝と夜で効果が違うといいます。
牛乳などの乳製品、納豆などの大豆製品は、朝食べると筋肉量の増加につながり、夜食べると骨の形成に役立ということです。


食べる時間帯を変えるだけで、同じ内容でもサルコぺニア予防になったり、予防に骨粗しょう症の予防になったりするんですね。


1日の食事のバランスは?

1200人からの調査の結果、一日全体の食事量を100%としたときの朝昼夕の食事のバランスは、2:3:5が多いとのこと。
理想的には、4:3:3が一番良いということなのですが、これだと夕食の家族団らんなどのときのボリュームが足りないと感じられるため、3:3:4くらいでもいいかな、という柴田教授のお話でした。

昼食はどんな内容がいいのでしょうか?
実は、昼間の食事の量はあまり肥満への影響はないということなのです。
なので、昼間は好きな食事を摂ってもよいとのこと。
昼間の時間帯は内臓も活発に動いているからということでした。

気をつけたいのは夕食ですね。
朝食と反対で低カロリーのものがお勧めです。
炭水化物、脂質があまり多くないものを軽めに食べるのが抗肥満には重要。


時間帯もあまり遅くならないほうがいいでしょう。
夜は脂肪が蓄積されやすい時間帯なので、炭水化物を脂質は少なめに。


夕食を遅い時間にすると、朝食で体内時計をリセットしなくなるので注意が必要です。
夜食べた方がいいものとして、乳製品がお勧めです。
夜はカルシウムなどのミネラル分の吸収率がよいということです。

最後に

私にとって、「時間栄養学」という言葉はとても新鮮でした。
人間の体の精妙さと、人間も自然の一部なのだという当たり前のことがとても腑に落ちました。


関連した言葉に、「時間運動学」、「時間薬理学」というものがあります。

「時間運動学」は、運動をするにも効果の高い時間帯があるということを教えてくれます。ちなみに、運動するのに最適な時間帯は、体温が高くて代謝の盛んな夕方がお勧めだということでした。


「時間薬理学」の考え方では、身体の器官によって飲む薬にも最適な時間帯があるということなんですね。
人の身体や機能に関する研究はますます進化するのでしょうね。


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