TEDでガイ・ウィンチという心理学者が心のメンテナンス方法を解説してくれました。


その方法そのものより、外傷と比べて目に見えない分、放っておくと人生に大きな悪影響を及ぼすということを、これほど目に見えるように教えてくれた人はいないかもしれません。

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人はなぜ体の方を大事にするのか?

心理学者のガイ・ウィンチ氏が、小さな子供でもケガをしたら絆創膏を貼るということは知っている、と身近な例を出して教えてくれます。でも、心の健康のために何をするべきかを知っている人は少ない、とも。


実は、体より心の方が傷ができやすいと言うのです。
失敗や拒絶、孤独によるダメージ
体の傷は目につくし、実際に痛かったりするので応急処置をしたり、酷ければ病院に走ります。
でも、心の傷は目に見えない分、手当てをしなかったり、手当てが遅れたりして、後々人生に大きな影響、それも悪影響を与えてしまうのですね。


でも、彼は科学的根拠による心を癒す方法はある、と言います。
方法はあるけれど、人々はそれを実践しようとする発想がないということが問題なんですね。


体の健康と心の健康を同じように考えないといけないのです。
心は見えないから、とないがしろにしてはいけません。

手当てが必要な心の傷とは?




外傷と同じように手当てが必要な心の傷にはどんなものがあるのでしょう?
まず、頭を混乱させ、ないがしろにされているという被害妄想に陥る“孤独感”


孤独と言うのは、自分の中で疎外感を感じているかどうかで決まります。
孤独はとても危険な心の状態なのですね。死につながる危険性もあります。


慢性的な孤独感は、早死にする可能性を14%も高めるという調査結果もあります。その上、高血圧や高コレステロールを引き起こし、免疫力を低下させ、いろいろな病気にかかりやすくなったりします。


科学者たちは、慢性的な孤独感と言うのはタバコを吸うのと同じくらい体に悪い、と言います。
タバコには、建康に対する害が表示されているのに、孤独には注意書きがない。だからこそ心の健康を重要視し、心のケアを積極的に行うことが必要だとも。


さらに、人を混乱させるのは、孤独感だけではないのです。
“失敗”もそう。
一度の失敗がきっかけで、「できない」と思い込むこともあるのです。
能力の問題ではないのに、自分の中から出てくるそういう思いが、ものごとが上手くいかなかったときに反応として出てくるんですね。


なので、失敗に対して自分の心がどう反応するかを知っておくべきだと、ガイは言います。
できない、という気がしてそれを信じてしまったら、頑張れなくなります。
やろうとさえしなくなるかもしれません。気持ちが後ろ向きになって。。


私もそうですけど、何かに失敗して(小さな失敗でも)、それがきっかけになって自分には無理だと思い込んでしまう人は多いのではないかと思います。そうやって自分の能力をフルに発揮できなくなってしまうとしたら、すごくもったいないことだと思いませんか?


それだけ思い込みを変えるのは難しい、ということなのかもしれませんね。


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心の出血を止める

一度思い込んだらなかなか変えることができない。
だから、失敗してへこむのは自然のことだけれど、その時に、自分には無理だ、と思い込んではいけないということなんですね。無力感に負けないこと。流されてはだめ。
悪循環が起こらないようにするんです(心の出血を止める)。


自分自身の心や気持ちって、気まぐれな友達のようなものなんですね。
支えてくれたり、急に嫌な奴になったりする。。


自分にダメ出しして傷つけるのも自分。自虐に走ったりします。
どうして、傷ついた自尊心を、さらに傷つけるようなことをするのでしょうか?
体に対してはそんなことはしないのに。。


それは、心のケアをちゃんとしていないからなんです。
自尊心の低下は精神的な弱さにつながっています。
失敗や拒絶がより苦痛に感じるので、立ち直りが遅くなるんですね。だからフラれたときはまず自尊心の回復を計るべきなのです。


心が痛い時は、自分に優しくすること。親友に対するように。
自分で意識して不健全な心の癖を直さなければいけない、とガイは言います。

“反芻思考”の癖をやめる




一番悪いことで、しかもよく見られるのは“反芻思考”です。
嫌なことがあったとき、頭の中で繰り返しそのシーンを再生してしまうこと、よくありませんか?
私はよくやってしまいます。


人によっては、何日も、何週間もこの反芻思考を繰り返して、自分を苦しめてしまう人もいます。
これはとても危険なことなんですよ。
こうやって嫌なこと、ネガティブなことばかり考えていると、病気や障害が生じる率が高くなるといいます。


うつ病、アルコール依存症、摂食障害、心血管疾患など。
しかも、反芻したい衝動はとても強いので、止めるのは大変なんです。


研究によると、2分間別のことを考えられれば、反芻したい衝動をいったんは抑えられるというんですね。だから、不安なことや嫌なこと、ネガティブなことが頭に浮かんだら、その都度2分間まったく別のことを考えてみるようにしましょう。


ガイはこの方法を1週間続けてみて変わったそうです。前向きで楽観的になることができたとのこと。


孤独なときに行動を起こす。
失敗に対する反応を変える。
自尊心を守る。
マイナス思考と戦う。
そうすれば、心の傷を癒せるし、タフな心をつくることができます。



100年前人々が衛生に気を付けるようになり、それからわずか数十年間で寿命が50%も伸びました。
みんなの心が健康だったら、孤独感がそんなになくて、失敗しても立ち直れて、自分に自信を持つことができて、幸せで充実感を得られる。そんな世の中を望んでいる、とガイ・ウィンチ氏は最後に述べていました。

最後に

心の中が目に見えるようになれば、人はもっと心のケアに注意を払うようになるのでしょうか。
個人的には、自分が傷ついたとき、それを認めたくないという気持ちが働くことも傷を大きくすることにつながるのではないかと思います。


自分の心が傷ついたとき、「傷ついた」という事実を受け入れることから心のケアが始まるのかもしれませんね。


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