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加齢とともにだんだん、「聞こえづらくなる」という事実があります。
もし身近に、高齢で耳が遠く、大声で話さなければ通じない、と思われる方がいるようでしたら、実際はどの程度聴こえているのか、わかっているのか、向き合って確かめた方が良いかもしれません。


今朝の健康番組を見て、こちらの先入観を改めて思い知らされました。
諦めるのはまだ早い!


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83歳でも微妙な音を聞き分けられるのはどうして?

「音叉」を知っていますか?
楽器の調律や聴覚検査などに使う、金属でできた二股の面白い形をした器具です。
最近はこの「音叉」を「癒し」に応用したセラピーなどもあります。


この「音叉」という音に関する繊細な器具を作る83歳の職人さんが現役で働いている職場で、この職人さんの耳の確かさを紹介しているのですが、これが、実際に聴覚検査をすると、ほとんど同年代の方と同じ聴覚のレベルなんですね。


数値的にはすでに老人性難聴の部類に入るであろうこの職人さんは、何故、音叉の微細な音の差を確認するような仕上げ部門を任されているのでしょうか。

どうして聞こえづらくなるのか?

何故、年を取ると耳が遠くなるのでしょう?

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音は耳に入ると鼓膜で増幅され、蝸牛でというところで電気信号に変換されて脳に伝わります。
蝸牛の中にある“有毛細胞”が伸縮することで音は電気信号に変換されるんですね。


ところが、年を取ると、この“有毛細胞”が壊れてゆくのです。
外側にある高い音を感知する細胞から壊れていくため、高齢者は高い音が聞こえづらくなるわけです。


では、何かの訓練で、この有毛細胞を増やすことは可能なのか?

これがダメなんですね。
有毛細胞は再生しないんです。


でも、83歳になる音叉の職人さんは、1ヘルツどころか、0.05ヘルツのわずかな差のうねりを感知することができます。これはどうしてでしょう?

ここに、「聴こえる」「聴こえない」という単純な分け方だけではおさまらない、「聴覚のネットワーク」というとらえ方があります。

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聴覚ネットワークを鍛える方法

“聴覚ネットワーク”とは、音にまつわる全てに関係している脳内の神経ネットワークのこと。


ここで、人工的に加工された男性の言葉が流されます。
話し言葉と同時に入っている雑音が言葉をさえぎって、内容が全く分かりません。


次に、雑音を取り除きます。
そうすると、男性の会話のみが拾えるので判断できるようになってきます。


それから、また最初の雑音入りの会話を聴くと、今度は分かるんですね。

これはすでに分かっているところから聞いているのでできましたが、こういう「脳が頑張って聞き取ろうとする力」を利用して、会話の前後の言葉から「類推」して、言いたいことを判断する方法があります。


会話を理解する上で、キーワードとなる言葉を予想できるかできないか、がとても大切です。


人は、会話しているとき100%全ての音声を聴きとっているわけではありません。会話に重要なキーワードを取り出しているんです。


この、キーワードを取り出す、ということが「類推」ということで、聴覚ネットワークの大事な働きでもあります。

聴覚のネットワークを強くする方法、聴覚の筋トレとも言える方法があります。


類推する「聞き取り」を鍛える方法。

二人でできる簡単なトレーニング方法を紹介します。

●紙に、音の響きが似た言葉を書き、1人が読み上げ、もう一人が復唱するという方法です。
この時、口の動きが推測できないように、読み上げる人は背後から出題します。

「知る」「切る」「昼」「散る」「居る」など。
1つずつ読み上げ、相手に復唱してもらいます。

●「聴覚ネットワークで大切なことは音に集中すること」
実際にトラブルが起こる前から、つまり耳が元気なうちから鍛えることが難聴予防に役立つ、と専門家は言っています。


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難聴のある人は“耳鳴り”も感じやすい!?

耳鳴りに悩む人は全国で1000万人もいると言われています。


耳鳴りは、実際に音が聞こえるわけではなく、頭の中で聞こえるものだということなんですね。
特に老人性難聴のある人は耳鳴りを感じやすいとのこと。


難聴だと音が聞こえづらい→脳はその音域を聴こうと興奮状態→脳内の電気信号を“音”として感知してしまう。


つまり、耳鳴りの正体は“脳”が作り出したものなんです。
酷くなると「睡眠障害」になったり、「うつ」になることも。


では、耳鳴りを治療する方法はあるのでしょうか?


これが、あるんですね。
難聴のある場合には改善する方法があります。
それが、「補聴器」

老人性難聴で聴こえが悪い人に補聴器を使うと、聞こえも良くなり、その結果周りのいろいろ音が入ってくることで、耳鳴りを押さえることができるんですね。


聴こえない音域を補聴器で補完し、脳の興奮を落ち着かせる。
デジタル化による補聴器の目覚ましい進歩により、使用者の難聴の度合いに合わせて、聴こえない音域だけを増幅できるようになっています。


耳鳴りが酷いようでしたら、補聴器相談医(全国に4000人ほど)のいる病院で、補聴器のタイプや調整具合を診断士や認定補聴器専門店を紹介してもらいましょう。

まとめ

加齢に伴い増えてくる耳のトラブル。
でも、あきらめずに専門医に相談してみることで、新しい可能性を見つけることができるかもしれません。


医学も日々進化しています。
諦めたり、我慢したりせずに、できるだけ快適に暮らしていけるように、新しい情報にも柔軟に対応しましょう。


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諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授は、学習と運動、遊びと脳との関係を研究されています。 専門は脳神経科学、応用健康科学。 一度、講演会に行ったことがあるのですが、テレビ出演の時と同じ雰囲気で、とてもわかり


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