2014年にオープンしてから、今や全国から注目を集めているコミュニティが金沢にあります。
年間600以上の団体が視察に訪れる“街”「シェア金沢」


東京ドームより一回り小さいくらいのところに、70人が暮らしている“街”。
高齢者も子どもも、障害者も、学生も、みんな同じ“街”に住んでいて、お互いの顔を知っている。


そんな場所が、金沢にありました。
“シェア金沢”
カンブリア宮殿に登場です。


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シェア金沢は理想郷?

視察に訪れた人が、感嘆したように「素晴らしい」と言っていました。
高齢者向け住宅は32戸。学生向け:8戸、障害児入居施設30。
それに、本館にはレストラン、温泉、クリーニング店やマッサージのお店。


食料品から日用雑貨まで置いてある売店、キッチンスタジオからウクレレ教室、ドッグランまであるかと思えば、なぜかアルパカまで飼っています。
高齢者住宅(サービス付き高齢者住宅)は、共同のキッチンがあり、1つの建物に4つの部屋があります。
1DLK42㎡・家賃85000円、共益費2万円、見守り(一人)15000円。


毎日声掛けなど見守りのサービスのほかにも、希望すれば食事のサービスがあり、その時は、共同の広々としたキッチンの方で食事がとれます。
敷地内に高齢者向けデイサービスもあるので、希望すれば、より楽しい時間が過ごせそうですね。他にも菜園があり、ここでの畑仕事がまたあらたなコミュニティにつながりそうです。


自分の老後が心配で神奈川から転居された人が、シェア金沢に来てから介護の資格を取り、敷地内の介護施設でヘルパーとして働いていたり、このごちゃ混ぜコミュニティでは、受け身だけではなく、自分も何かをやりたいという気にさせる雰囲気があるのかもしれませんね。


学生向けの住宅は8戸あり、1DK24㎡。家賃は光熱費込の4万円。
さすがに安すぎると思ったら、月30時間のボランティアに参加することが条件となっていて、ここでも自然と人とのつながりができるようになっていました。

佛子園理事長 雄谷良成氏はどんな人?

雄谷氏は代々お寺の住職の家系で、祖父が住職だった日蓮宗行善寺の障害者施設で、障害者と一緒に育ったといういきさつがあります。金沢大学で福祉理論を学んだあと、青年海外協力隊の指導員のプログラムに参加し、ドミニカを訪れたことが、のちに「シェア金沢」につながる発想の原点になるというわけです。

一日350円以下で暮らす人が3割以上を占める国“ドミニカ”
ここで、雄谷氏はごちゃ混ぜの価値に気づくのです。


障害に限らず一般の人も仕事がない。簡単に離婚するので、連れ子同士で子どもがごちゃ混ぜ。
そんな中で、人と人とのつながりの強さ、連帯感を感じ、幸せ感の強い国民性を実感したようです。

障害のある人もない人も、元気な人もそうでない人も、高齢者も若い人も、障害のある人もない人も、みんなごちゃ混ぜになっている。気配みたいなものを感じるだけで、すごく温かい場所になる。

「高齢者」「障害者」など、施設がわかれているのはおもわしくない環境なのではないか。
いろいろな人とかかわれる環境をつくろうということが最初だった。

福祉施設というと、「してあげる側」と「される側」、「サービスをする側」、「される側」というイメージなるが、「サービスを受ける側」、と思った段階でエネルギーを失っていく。
生きがいや生きる目標を持っている人は、介護リスクが40%くらい低くなっているという話もある。



「医療や福祉が持っている分野など、人間の暮らしぶりとか、その一部であって全部ではないということを忘れないようにしなければいけない」とも言っています。

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〝佛子園”のごちゃ混ぜコミュニティの原点とは?

佛子園では、2008年、すでに小松市の西圓寺の廃寺を修理して“ごちゃ混ぜコミュニティ”が始まっていました。ここを温泉付きの福祉施設に改良したのです。


温泉は、地域住民は無料。入るときに名前の入った札を裏返し、これが安否確認となっています。


この施設を作ってから、西圓寺周辺の世帯数が増えてきてしまったという事実があります。ここでは、障害者20人が就労しています。


ご近所の漬け物が得意な方が中心となって、らっきょうや梅干、味噌などで、年間400万円の売り上げがあり、障害者の収入につながっています。

こちらが何かをしてあげるとおもっげいるうちはだめ。
福祉もそうだが、直接サポートする方が簡単。
見守るとか、その人たちの意見を聴きながら、ずっと答えを言わず忍耐を持って付き合っていく。
その中から自主性が生まれる。



今後ごちゃ混ぜコミュニティで一番大事なことは?

「イベントとかではないと思う。日常性とか。
夕方に食卓の電気がつくと人影が写っているとか。そこの気配が感じられる。
ここら辺にいる、という感じをずっと保ってい行くことが大切。」

まとめ

“三草二木 西圓寺”でのエピソードが印象に強く残っています。

生まれた時からの障害で首も全く動かせない若い男性に、認知症のおばあさんがゼリーを食べさせようとする。
でも、おばあさんは手が震えてゼリーをこぼしてしまう。


2週間後に雄谷さんがまた西圓寺を訪れると、その同じ青年が、おばあさんのゼリーをこぼさぬように首を動かして上手に食べているというのです。
しかも、おばあさんの手も震えていない。



「重度の心身障害を持つ人と認知症のおばあちゃんが関わったら、プロである僕たちを置き去りにして、二人とも元気になった」
と雄谷さんは話していました。


こういう現象?を、「発酵する」と言っていました。
手出しをせず、じっと待つ、ということでしょうか。


エピソードのタネが尽きません。

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