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諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授は、学習と運動、遊びと脳との関係を研究されています。
専門は脳神経科学、応用健康科学。


一度、講演会に行ったことがあるのですが、テレビ出演の時と同じ雰囲気で、とてもわかりやすく“記憶力”について話していただけました。その時特に印象に残ったことが、この「思い出す」という過程が一番トレーニングになるということ。聞かれたときに簡単に思い出せて、すぐ答えられるようなら、脳トレにはならないようです。


今日の“あさイチ”のコーナーで、ゲームのように楽しくできる脳トレをやっていたので、ご紹介しますね。


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楽しく脳トレ!

最初にやったテストは、
①5つの単語を20秒間で覚える
②野菜の名前を30秒間でできるだけたくさん書く
③①の5個の単語を書く

つまり、こので、で覚えた(はず?)5つの単語を一生懸命思い出す、というところが一番大事なんです。


篠原先生は、「できなくて、あがく」ことが大事、と言います。
脳に負荷をかけて、脳が汗をかいている状態?というのでしょうか。


ここから本格的に(という感じはしませんけど)トレーニングに入っていきます。


●ワーキングメモリーを強化するトレーニング
“しりとり”をするのですが、自分の言葉だけではなく、前の人の言葉を(全員分)全て言って“しりとり”をします。


あさ→(あさ)サメ→(あさ・サメ)めだか→(あさ・サメ・めだか)かぼちゃ→(あさ・サメ・めだか・かぼちゃ)やぎ
という風に、人数分全部言ってから自分の答えを言います。

●体を使ったトレーニング:後出しじゃんけん

二人一組でやります。

・後出しじゃんけんで、相手に必ず勝つように出す
・同じように、今度は必ず相手に負けるように出す
・今度は、右手は勝ち、左手は負けるようにじゃんけんをする

●顔と手を使ったトレーニング

・左手で鼻をつまむ
・右手で左耳をつまむ
・「チェンジ」という掛け声で顔の正面で1回手をたたき、左右を変えて同じ形をとる

※掛け声で打つ手を1回ずつ増やしていく応用編があります。


こういった、脳が「できなくて、あがく」やり方は、日常でいくらでも作り出せます。
主婦だったら、家事の中で、料理の時、惰性やルーティーンではなく(自然にできることはトレーニングにはならないので)家事の順番を変えてみるとか、工夫のし甲斐はたくさんありそうです。

“ワーキングメモリーとはなに?

“ワーキングメモリー”とは、記憶を脳にちょっとメモして、組み合わせて答えを出す力、のこと。
何か目的をもって作業するときに使う記憶のこと。よく言われる「短期記憶」「長期記憶」とは少し違います。


人と話しているときも、簡単な暗算で計算するときも使っている機能です。
この機能が衰えてくると、思考の幅も狭くなってしまうので、会話などに影響を与えます。


ワーキングメモリーが十分活用できているときは、複数のことを同時に進めることができたりします。高齢になって、この機能が衰えてくると、一度に1つずつしかできないということになるんですね。

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日常でできる脳トレ!

あさイチでやっていた脳トレは、ゲームのように複数の人と一緒に楽しんでできるものですが、日常生活の中で意識して鍛える方法もあります。
例えば、

・通勤時、電車の中吊りの広告を見て、どんなことが書いてあったか、キーワードを思い出すようにする。
・本を読んだり、音楽を聴いたりするとき、イメージを作り出すようにする。
・カラオケで新曲を歌う。歌詞を見ないで歌うようにすれば、脳に負荷をかけることになるので、脳トレになります。
・人と話す時、相手の話をイメージしながら聞くようにする。
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年齢を重ねることが強みになる“結晶性知能”とは?

加齢とともに高まっていく“結晶性知能”という能力(脳力?)があります。
これは、自分の経験や学んだことが知力となる総合的な能力のこと。


作家や画家などの芸術家、職人、会社経営者など、経験や知識を積み重ねることで熟成していく総合判断力ともいえる能力のことです。経験や知識を蓄積することで、年齢には関係なく結晶性知能は伸びていきます。

最後に

“楽しく脳トレ”のトレーニングもいいのですが、そのほかにも、「運動をすることが、記憶に関係する脳の海馬を大きくする」と篠原教授は言っています。

有酸素運動や筋肉トレーニングをすることで、実際に海馬の神経細胞が増えることもわかってきたそうです!


もう1つ、運動をしながら脳を使うと(計算やしりとりなど)脳機能の低下予防になります。2つ同時に進行する“デュアルタスク”ですね。


脳の世界もまだわからないことがあるでしょう。これからもたくさんの研究がされて、また新しい事実がわかってきたら、まだまだ活かせる脳の分野があるかもしれませんね。



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